弊社の東京事業部のメンバーが、現在、東京国立博物館で開催中の「国宝聖林寺十一面観音 三輪山信仰のみほとけ」展の気づきを共有してくださったので、こちらにアップさせて頂きます。
〇 国宝聖林寺十一面観音 三輪山信仰のみほとけ展
開催日:2021年6月21日(火)~9月12日(日)
会場 :東京国立博物館本館
サイト:https://tsumugu.yomiuri.co.jp/shorinji2020/index.html
※ オリジナルグッズの制作談の記事はこちらです
→みほとけを身近に感じる、聖林寺十一面観音のかわいいオリジナルグッズ、ご紹介
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[目次]
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奈良桜井から聖林寺十一面観音像がやってきた
仏像素人の私でも知っている、あの有名な聖林寺十一面観音像が、東京にやってこられるとのことで、先日、東京国立博物館にて開催中の「特別展 国宝聖林寺十一面観音 三輪山信仰のみほとけ」にお伺いしました。「十一面観音像」は、私には少年時代よくTVで観ていた漫画マジンガーZを彷彿させてくれる、とても印象深い仏さまです。(不謹慎ですが。。。)
十一面観音像っぽい兜
事前予約
“桜井からはるばる東京までお越しになった仏さまは、どのようなお姿で、お立ちになっているのだろう?”と、観覧前から、興味津々でした。新型コロナウイルスが勢い増す時期、あまり密にならないよう、観覧者が少ないタイミングが良いなあ、と思いながらホームページサイトにあるチケットページをチェックすると、「事前予約制のご案内」と記載されていました。 “予約が必要なのか?”“観覧は随分先になっちゃうかな?”とか思いながら、画面の指示に従って、公式アプリ・美術展ナビをダウンロードしてみました。
スマホにアプリをダウンロードして、チケットポチっと・・・難しそうだと心配していましたが、思った以上にカンタンに希望日の予約ができました。ハードルが低くて、よかったです!
当日の展覧会
上野駅から徒歩10分ほどで東京国立博物館に到着。入口はいってすぐ会場奥には、三輪山の巨大な写真セットをバックにお立ちになる十一面観音像の御姿がありました。すぐさま近づき、正面からまずじっとご対面させて頂き、さらに、四方からも、ぐるりと拝ませて頂きました。照明は思ったよりも明るく、観音様全身を隈なく拝めることができました。
以前、観音堂に安置されている十一面観音像を拝観した際には、保護のためのガラスに照明の反射があり、細かなところまでよく見えなかった記憶があります。また壁にお背中をむけていらっしゃったので、お背中を拝見することもできませんでした。今回の東京国立博物館での展示では、背面を含むあらゆる角度から自由にじっくりと拝見させて頂くことができ、大満足でした。また、今回の特別展ですが、予約制ということもあり、異常な混雑もなく、全ての作品を観ても「観覧疲れ」の無い、とても快適な鑑賞となりました。
私的大発見!
この展覧会で、たまたま気付いたことがありました。それは、十一面観音像の頭上部の面数が、実は8つしかない、ということです。二度三度数えましたが、確かに足りません。(以前、観たときは、正面から見ていたため、気付きませんでした)
もしかしてお腹や肩とか、別の場所にも御顔があるのかな、と探しましたが、いくら探しても見当たらず、これはどういうことだ?と思いました。
失われた面について
退場口のグッズショップで購入した図録を見てみると、頭上部の面についての解説がありました。私自身、先入観で「本体の面を含めて、合計十一面の御顔がある」と思っていましたが、図録によると、「日本の作例では、本体の面とは別に、十一面並んでいることが一般的」と記載されていました。そして、図録によると、聖林寺十一面観音像には、背面の2面以外に加え、真正面の中央隙間部分、合計三面が足りないそうです。(図1参照)
図1:頭上部の御顔(赤色は亡失)
これら三面が「亡失」した経緯には触れられていませんでしたが、ぜひとも、十一面全てが揃った元の御姿も見てみたいところです。(とはいえ、真正面の御顔は無いほうが、マジンガーZらしい御姿ではあるのですが笑)
最後に
聖林寺十一面観音様は、暑い夏を東京で過ごされ、少し涼しくなりかける9月12日をもって、奈良桜井におわす盟友、子安地蔵の御元にお戻りになるご予定です。日本を代表する素晴らしい仏像を東京で見られる貴重な機会ですので、是非とも、一人でも多くの方に観ていただきたいところです。その際は、弊社がお手伝いさせていただいたグッズ「マスキングテープ5種」「一筆箋」「クリアファイル」「ロール付箋」もSHOPに並んでおりますので、お手に取っていただけると幸いです。(ご来館が難しい方は、弊社の運営するECサイト「Rhombus2」でも、お買い求めいただけます。)
※ グッズ制作談の記事もございますので、ぜひご覧ください。
→みほとけを身近に感じる、聖林寺十一面観音のかわいいオリジナルグッズ、ご紹介
また、聖林寺様は、現在、老朽化した観音堂を改修するために、クラウドファンディングを応募されています。(締め切りは2021年9月16日)
みなさまも、この機会に聖林寺様とご縁を結ばれては、いかがでしょうか。
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