紙の印刷物でキラキラと光り輝く金色を表現したい、きらびやかな金色でプレミアム感や豪華さを演出したいとお考えのみなさまにご紹介したいのが「ブロンジ印刷」です。
ブロンジ印刷は、金属粉(ブロンズ粉)を付着させる印刷方式で、金付け印刷、金粉付き印刷とも言われます。その主な用途から賞状印刷と言われることもあるようです。
金色を表現する4つの印刷方法
金色を表現する印刷には、4色(CMYK)印刷、金インキの特色印刷、箔押し(ホットスタンプ)、ブロンジ印刷(金付け印刷)の4つの方法があります。
・4色(CMYK)印刷
家庭用プリンターでもお馴染みの4色の組み合わせによる一般的なカラー印刷です。例えば、「金屏風の写真」をこの方式で印刷すると、黄土色や黄色で表現される擬似的な金色となり、輝き感は得られません。
・金インキの特色印刷
金属の粒子を使った特別なインキを使うため、4色印刷よりメタリックな感じが表現できます。ただ、印刷機で転写するには、金属の粒子を非常に細かくし、油脂でコーティングする必要もあるため、キラキラとした輝きは足りず、見る角度によってはベタっとした印象がぬぐえません。
・箔押し(ホットスタンプ)
金箔のような薄い金属箔を熱と圧力で紙に転写する方式です。インキとは違ってピカピカと輝く金色を表現できます。ただ、平面で光るため、キラキラときらめく表現はできません。また、箔押しした金属箔の余白部分は基本的に再利用できないこと、面積が大きいと箔抜けが生じやすく歩留まりが悪いことなどもあり、印刷費用はかなり高めです。
・ブロンジ印刷(金付け印刷)
金下インキという接着剤の役割をするインキを印刷し、ブロンズ粉(真鍮の粉)をふりかけて付着させる方法です。金インキと違って金属の粒子が大きく、油脂でコーティングする必要もないので、素材感がある鱗片状のキラキラとしたきらめきを表現できます。また、箔押しと比べると非常に低価格で印刷できます。
【印刷表面の拡大写真】
金インキ
箔押し
ブロンジ印刷
ブロンジ印刷の魅力をあらためてまとめると、
・キラキラとした、きらめき感のある金色が表現できる
・箔押しと比べると圧倒的な低価格で印刷できる
ということです。
ブロンジ印刷の技法
ブロンジ印刷の技法は、漆工芸の伝統的な装飾法である蒔絵(まきえ)にルーツがあります。
蒔絵では、漆(うるし)で絵を描き、漆が乾く前に金粉をふりかけて付着させますが、その漆の代わりになるのが金下インキです。下地の色を隠せるよう不透明な隠ぺい性の高い黄土色のインキです。
この金下インキを印刷し、それが乾いてしまう前に大急ぎでブロンジ印刷室に運び込み(これが結構たいへん!)、専用の機械を通してブロンズ粉をふりかけます。ふりかけた直後に余分な粉を払い落とし、集じんする仕組みになっています。
機械による払い落としだけではわずかに粉が残るため、最後は人の力です。専門の検査員が1枚1枚丁寧に目視して、静電気が生じない当社独自の「秘伝の布」を使って粉をきれいに払い落とします。
専用設備や技術とともに、とても根気のいる仕事で、ブロンジ印刷に対応できる印刷会社は全国でも数が限られています。長年にわたりブロンジ印刷を手掛けてきた当社のノウハウは大きな強みです。
広がるブロンジ印刷の用途
ブロンジ印刷(金付け印刷)の用途は、
・賞状・表彰状、色紙
・美術品の複製、博物館・美術館の企画展グッズ
・商品パッケージ
などが主なものですが、アイデア次第でいろいろな広がりを見せています。
・ 賞状・表彰状
・ 美術品の複製
当社オリジナルの「美術散華」でも活用し、好評いただいています。散華は、お寺の法要でまかれる蓮の花をかたどった紙片です。散華に日本画を印刷した「美術散華」は法要の記念品としても喜ばれ、芸術性の高さから収集家も増えています。
・ 美術散華
ブロンジ印刷がもつプレミアム感や本物の素材感は贈る人の気持ちを伝えるのにぴったりです。プレゼント、贈答品、お土産物の装飾包装など、デザインの可能性を大きく広げています。
古今東西、人はみな金の魅力にひかれ続けてきました。紙でしか表現できない金の世界をブロンジ印刷でリーズナブルにお楽しみいただけたらと思います。
ブロンジ印刷をご検討される方に、サンプル品として、美術散華をお送りさせて頂きます。ご希望の方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。(印刷物の制作をご検討の方に限らせていただきます。ご容赦ください)
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